ヤマシャクヤク咲く谷を抜けて 十種ヶ峰(988.8m)
山口県山口市
2015年5月2日(土) S山の会9名+チャコ&門久
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〈この日は今シーズンのヤマシャクヤクを見るラストチャンスであった〉 |
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2年振りに十種ヶ山のヤマシャクヤクを訪ねた。
今回はS山の会のメンバーを案内しての山行であった。
一昨年7月28日に起こった島根県・山口県の大雨災害の影響があると思って昨年は訪ねることを控えた。
その災害の痕跡を確認するのも今回の目的の一つであった。
ちょっと暑過ぎるくらいの好天の下、長門富士とも呼ばれるこの名峰を歩いた。
《山行記録》
神角八幡神社駐車場9:45・・・・9:50生木地蔵・・・・10:16林道終点10:21・・・・10:38最初のヤマシャクヤク・・・・11:16南尾根出合・・・・11:35十種ヶ峰(988.8m)(昼食)13:20・・・・13:33権現社鳥居・・・・14:25神角集落14:36・・・・14:43神角八幡神社駐車場 〔総所要時間:4時間58分、昼食等2時間01分、正味所要時間:3時間57分、歩行距離:5.6q、累積標高差:±638m〕 |
9:45 神角八幡神社駐車場
山の会のメンバーと登山口の神角(こうづの)八幡神社の駐車場で合流した。ヤマシャクヤクのシーズンに開設される臨時の駐車場は有料(一日300円)になっていた。十種ヶ峰の山頂部を仰ぎながらその駐車場をスタートをした。先ずは30分余り林道を歩いた。林道は集落を外れると杉や桧の森の中に入って行ったが、その路側を流れている水路が無残にも水害時に荒らされたままの姿であった。林道が尽きると沢筋を登る山道へと変わった。この沢筋もすっかり姿を変えていた。大雨災害の濁流に荒らされた状態のままであった。荒々しくも険しいその沢筋を大勢の登山者と共に登って行った。
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〈十種ヶ峰を仰ぎながら出発〉 |
〈生木地蔵尊〉 |
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〈先ずは30分余りの林道歩き〉 |
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〈林道脇の崩れた水路〉 |
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〈林道が終わり荒れた沢筋を登る)〉 |
〈2013年7月の大雨災害の痕跡が続く〉 |
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〈ホウチャクソウ〉 |
〈ヤマシャク咲く谷に流れ込む2013年大雨で荒れた沢〉 |
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10:38 最初のヤマシャクヤク
林道終点から15分余り登ったところでこの日最初のヤマシャクヤクの花に出合った。盛りをやや過ぎた花ではあったが、十分に訪問者を喜ばすことの出来る花であった。ただその花の咲くマウンドの下では、鉄砲水が流れて荒れ果てた小沢が右から本沢に合流していた。本来はこの最初の花を見る地点の直ぐ先から南尾根出合直下まで延々とヤマシャクヤクの群落が広がるのであるが、今はその入口部分の3分の1ほどが完全に土砂に埋もれて壊滅していた。悲しいことである。従前のお花畑の中程から今では群落が見られるようになった。ただ残念なことに、花々はもう完全に最終盤を迎えたようで、若々しい花は殆ど見ることは出来なかった。すっかり花弁を落としてしまった一画もあった。それでも、最上部にはまだ立派な群落が残っており、初めてこの群落を見た人達を喜ばせ且つ満足させた。群落の中に入ると斜度はより厳しくなり、花を見ることと相俟って登山者の歩くスピードは超スローペースとなった。
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〈この日初めて現れたヤマシャクヤクの花〉 |
〈荒れた沢をバックに揃い咲く〉 |
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〈かつてはお花畑が広がっていた谷筋も土砂に埋まる〉 |
〈荒れ果てたお花畑の跡を登る〉 |
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〈やっとヤマシャクヤクの群生が現れた!〉 |
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〈満開の時をやや過ぎた頃合のようだ〉 |
〈群落は花期の最終盤のようだ〉 |
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〈木漏れ日をスポットで浴びて輝く!〉 |
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〈今、爛熟の時!!〉 |
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〈最後の美を湛えて咲く!〉 |
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〈手の届かぬ所に美しき花々が纏まって咲く〉 |
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〈健気に咲く一輪〉 |
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〈花園の上部の斜面一面を埋めて咲く〉 |
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〈私が主役!〉 |
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11:16 南尾根出合
30分余りヤマシャクヤクの花園で時間を費やして南尾根に合流した。不思議なるかなこの先ではヤマシャクヤクを見ることは出来ない。南尾根はこの先傾斜のきつい細尾根となって山頂まで続く。その路傍にはトキワイカリソウやニオイスミレ、ハタザオなどの花が多く、くたびれた登山者の目を楽しませてくれる。また登る程に視界が開けてきて新緑の山肌の先に長閑な春景色の里や山口、島根の山々を望むことが出来た。
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〈南尾根出合でひと休み〉 |
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〈トキワイカリソウ〉 |
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〈ハタザオ〉 |
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〈ハタザオで彩られた登山道、山頂は近い!〉 |
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〈山頂直下から神角の集落を俯瞰する、新緑が眩しい!〉 |
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11:35〜13:20 十種ヶ峰(988.8m)
この週末がヤマシャクヤクを見る最後のチャンスなのであろう、そんなこともあってか十種ヶ峰の山頂は沢山の登山者の姿で一杯であった。我々もその中に入って、山頂広場北側の最先端に陣取ってランチタイムとした。この日のランチのメニューは前日に俄かに決まった企画で具沢山のラーメンだった。食担の努力と優れた手腕であれよあれよと言う間に11人分の煮こみ風のラーメンが出来上がり、アルコール類も入って和気藹藹とした中にも賑やかに食事の時間となった。360度全方角が望める山頂からの眺望は、透明度も高く日本海に浮かぶ島々まで視界に入った。終わってみれば、1時間45分もの時間を山頂で過ごしていた。荷物を片付け、集合写真を撮ってから下山に掛かった。下山には西尾根ルートを採った。ヤマシャクヤクのシーズンには一方通行規制が行われ、このルート歩きを強いられるが、階段も急傾斜地もなく歩き易い良い道である。新緑の中を気持ち良く下った。
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〈十種ヶ峰山頂、一等三角点が建つ〉 |
〈山頂部は大勢の登山者で賑わう〉 |
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〈我らも一大勢力、山頂部に陣取ってランチタイム〉 |
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〈メニューは具沢山のラーメン!〉 |
〈11人分を調理中〉 |
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〈徳佐方面を俯瞰する〉 |
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〈青野山〉 |
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〈北尾根の先に日本海が見える〉 |
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〈神角への下山道〉 |
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〈登山道に立つ案内図〉 |
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〈山頂直下に鎮座する権現社(熊野神社)の鳥居〉 |
〈新緑の斜面を下り行く〉 |
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14:43 神角八幡神社駐車場
西尾根ルートを下って神角の集落に出たところでまだ残っていたデザート類を費消するために大休憩を取った。田圃の畦道然とした道路傍に座り込んでのんびりと果物やお菓子を頂いた。その後、田圃の畔に設けられた登山者用の歩道を辿って車を停めていた八幡神社の駐車場へと戻った。地元の方々心づくしの梅ジュースを頂いてから帰路に就いた。
【山行所感】
参加者の誰もが楽しみにしていたヤマシャクヤクの群落は、花は最終盤を迎えていたがその規模から皆さんを満足させたようであった。特に花期の短い花であるが故に、なかなかにその最盛期に訪ねるのが難しいが、また来年以降にそれを狙って訪ねて欲しいものである。2013年7月の大雨の被害は甚大だったようで、まだまだその痕跡が痛々しかった。花園の一部が壊滅状態になっているのは残念であった。しかし、これらは自然の織りなす現象であるがゆえに、また復活することも期待出来る。そんな時を楽しみに訪ね続けたいところでもある。
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〈この日の軌跡〉 |
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