新緑の古刹を訪ねる 三徳山三佛寺投入堂
鳥取県東伯郡三朝町
2015年5月5日(火) 子供の日 チャコ&門久
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〈三佛寺投入堂〉 |
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大型連休後半の好日、一度行ってみたいと思い続けていた三徳山投入堂を訪ねることにした。
4月27日に文化庁が文化財を地域単位でまとめ包括的に発信、活用する制度として
18件の日本資産を発表したが、三徳山と三朝温泉がその中に入っていた。
その名称が甚だユニークである。
曰く、「六根清浄と六感治癒の地 〜日本一危ない国宝鑑賞と世界屈指のラドン泉〜」
今回は、ズバリこの地を訪ねた。
《山行記録》
駐車場所10:35・・・・10:38投入堂遥拝所10:41・・・・10:43三仏寺駐車場10:46・・・・10:53三佛寺正面入口・・・・10:56参詣者受付案内所10:58・・・・11:00皆成院・・・・11:02正善院・・・・11:03輪光院11:06・・・・11:10三佛寺庫裏・・・・11:12三佛寺本堂・・・・11:14登山参拝事務所11:16・・・・11:37休憩11:40・・・11:42渋滞末尾・・・・12:43くさり坂下・・・・12:58文殊堂13:01・・・・13:05地蔵堂13:08・・・・13:10鐘楼堂13:11・・・・13:14納経堂・・・・13:15観音堂・・・・13:16元結掛堂・・・・13:17投入堂13:29・・・・13:38地蔵堂13:43・・・・13:49くさり坂・・・・14:16登山参拝事務所14:18・・・・14:19三佛寺本堂14:22・・・・14:25宝物殿14:33・・・・14:38皆成院(昼食・そば)15:03・・・・15:20駐車場所 〔総所要時間:4時間45分、昼食・休憩等:1時間15分、正味所要時間:3時間30分、歩行距離:4.6q、累積標高差:±578m〕 |
10:35 駐車場所
早朝に広島を発ち、下道を走って5時間余で三佛寺の門前に着いた。大型連休中とあって、お寺の駐車場は満車で、門前の国道の路側にも駐車中の車の長い列が出来ていた。寺から歩いて10分足らず離れた路側の膨らみに愛車を停めた。三佛寺への道すがらは晴れ上がった新緑の中で気持ちが良かった。途中に望遠鏡も備えた投入堂の遥拝所があった。頭上遙かの樹々の上にお堂が覗いていた。
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〈新緑の中にフジが一際美しい〉 |
〈麓の遥拝所から投入堂を仰ぎ見ることが出来る〉 |
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〈大型連休で満杯の駐車場〉 |
〈三佛寺当たりは新緑が美しい頃合であった〉 |
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10:53 三佛寺正面入口
初めて訪ねる三佛寺なので正面から入ることにした。国道端から長い石段が延びていたので、それを辿った。石段を登り切ったところに参詣者受付案内所があり、拝観料一人400円也を納めた。投入堂に行くというと靴のチェックも受けた。境内に入ると参道沿いに皆成院、正善院、輪光院の三院が並んでいたのでそれぞれに参拝した。石段交じりの参道は新緑が零れんばかりであった。宝物殿の前の広場を抜けて歴史を感じる凸凹の石段を上ると三佛寺の庫裏と本堂のあるレベルに達した。先ずは本堂に参拝してから、その裏手にある登山参拝事務所へと赴いた。
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〈参詣者受付案内所〉 |
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〈三佛寺へはこの石段を上がって行く〉 |
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〈皆成院〉 |
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〈本堂へと続く参道〉 |
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〈正善院〉 |
〈輪光院〉 |
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〈三佛寺本堂へ上がる石段〉 |
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〈連休中ゆえ参詣者の列が絶えない〉 |
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〈長い歴史を感じさせる石段である〉 |
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〈老杉が林立する境内〉 |
〈本堂を拝する〉 |
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11:14〜11:16 登山参拝事務所
登山参拝事務所で記帳を済ませ、入山料1人200円也を納め、再度靴のチェックを受けて晴れて投入堂に向けて山道を辿ることとなった。扉の開いた門を抜け宿入橋という朱塗りの橋を渡った。直ぐに上りとなった。日々大勢の参拝者が行き来するので、急傾斜面はよく滑った。樹の根を踏みながら上る急傾斜面(「かずら坂)というらしい)も多い。思っていた以上に難路であった。25分ほど上ったところで渋滞の長い列の末尾に着いた。この先に鎖場があって、そこを抜けるのに渋滞が起きているという。待てどもなかなか前に進まない列であった。1時間掛かってその鎖場の下に達し、更に登るのに15分を要した。「くさり坂」と呼ばれる鎖場を上り切ったところが国指定の重要文化財の文殊堂であった。
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〈この門を潜って山内に入る〉 |
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〈登山参拝事務所〉 |
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〈入口にある宿入橋〉 |
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〈野際稲荷〉 |
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〈樹の根を踏んで登る「かずら坂」〉 |
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〈日陰が涼しい老杉の林〉 |
〈大勢の参拝者で混雑する登山道〉 |
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〈参拝者はこの袈裟を掛けて登山道を登り行く〉 |
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〈文殊堂下のくさり坂の渋滞で長い列が・・・〉 |
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〈くさり坂の渋滞〉 |
〈くさり坂を上から見下ろす〉 |
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〈国指定の重要文化財の文殊堂〉 |
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〈文殊堂下の鎖場〉 |
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12:58〜13:01 文殊堂
文殊堂の濡縁には入れるようであったので、登山靴を脱いで周回してみた。高い木組みに支えられた木張りの縁側でスリルと眺望はどちらも満点であった。文殊堂の裏側から岩尾根が延びており、それを辿って行くと、同じく国の重要文化財の地蔵堂があり、さらに鐘楼堂と立派な堂宇が続いた。その先には馬の背、牛の背と呼ばれる細い岩の尾根が続いていた。岩尾根が終わると、岩窟を伴った懸崖沿いの道となった。その岩窟に、納経堂、観音堂、元結掛堂といった大小の祠や堂宇が築かれていた。よくぞこの山中に、こんな立派な堂宇を築いたものである。元結掛堂を過ぎて、高い懸崖を回り込んで行くと、その先に不動堂と投入堂が覗いていた。
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〈文殊堂〉 |
〈鎖場を上から見下ろす〉 |
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〈スリル満点の文殊堂の濡縁から新緑の山々を眺望する〉 |
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〈地蔵堂、これも国指定の重文〉 |
〈鐘楼堂〉 |
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〈懸崖の下に納経堂、観音堂が続く〉 |
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〈馬の背〉 |
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〈納経堂(国指定の重文)〉 |
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〈観音堂〉 |
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〈元結掛堂〉 |
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13:17〜13:29 投入堂
投入堂は人の手が届かない険阻な懸崖にかろうじてバランスを取って鎮座しているかのようであった。屋根の上は岩窟の庇があった。長い間見てみたいと思っていた物が眼前にあるというのは、不思議な感覚である。一種の安堵感と、上の空のような空虚さが混在している感じだ。しかし、見入るほどに喜びの気持ちが勝ってくる感じであった。10分余カメラを向け、また見入っていたようだ。投入堂を後にして。その後、登って来た道を下った。途中で地蔵堂の濡縁にも上がってみた。下りも油断の出来ない難路であった。滑らぬように気を付けながら下った。
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〈懸崖を回り込むと国宝・投入堂が目に飛び込んでくる〉 |
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〈役行者が岩窟に投げ入れて建立したと伝承される〉 |
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〈参拝者も険しい岩上から遥拝する〉 |
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〈堂宇は完全に岩窟の中に収まっている〉 |
〈投入堂の手前に建つのは不動堂〉 |
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〈観音堂の脇に建つ元結掛堂〉 |
〈杉板を敷き詰めた屋根〉 |
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〈観音堂〉 |
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〈地蔵堂の濡縁から広々とした新緑の山を眺める〉 |
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〈ブナと樅の繁る森〉 |
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〈くさり坂を登る幼いクライマー〉 |
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〈宿入橋に帰着〉 |
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14:16〜14:18 登山参拝事務所
登山参拝事務所へ下山の届けをし、借りていた輪袈裟を返却した。その後本堂に参拝し、宝物殿で投入堂の本尊の金剛蔵王大権現像や木造蔵王権現立像などを拝見した。思いのほか山中で長い時間を要したので、午後2時を過ぎていたがまだ昼食を摂っていなかった。三院のひとつ皆成院で蕎麦を食べることにした。広い座敷に上がってみると、田舎そばとざる蕎麦がメニューにあった。ざる蕎麦を戴いた。
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〈登山参拝事務所で下山の記帳〉 |
〈三佛寺本堂へ参拝〉 |
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〈宝物殿〉 |
〈投入堂の本尊・金剛蔵王大権現像(国指定重文)〉 |
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〈皆成院でちょっと遅い昼御飯〉 |
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〈皆成院の座敷で〉 |
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〈外は新緑の山々〉 |
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〈午後の三佛寺参道〉 |
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15:20 駐車場所
5時間近い時間を山中で過ごして、午後3時を大きく回って愛車の元に戻った。何箇所が行ってみたい所はあったが、この時間からでは無理な所が殆どなので、15分程車を走らせたところにある三朝温泉にだけ寄って、入浴と散策をすることとした。
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〈門前の三徳川に架かる門前橋〉 |
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〈三徳川の瀬〉 |
〈ここもやはりフジの花が美しい!〉 |
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〈下山後に三朝温泉を散策〉 |
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〈老舗旅館の佇まいが素晴らしい〉 |
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〈この日は外湯に入浴〉 |
〈三朝橋のたもとの河川敷の露天風呂〉 |
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〔山行所感〕
投入堂への往復は平生であれば1時間半から2時間というので、この日はその2倍程の時間を要した。山中に続く堂宇を辿って行くその参詣道は、歴史の重みのある卓抜した文化の道である。ここは国宝や重要文化財に指定された堂宇や仏像などが多い宝の山でもある。大勢の老若男女が参詣するが、その道は決して易しくはない。平生登山などしない人々が、登山家も気を付けねばと慎重になる山道を闊歩する。どこか富士山に似た構図だ。この日も滑落事故があったようであるが、今後共事故のない道であって欲しいものだ。
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〈この日の軌跡〉 |
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