サラサドウダン、オオヤマレンゲを求めて尾根道を歩く 恐羅漢山(1.346.4m)・旧羅漢山(1,344m)

広島県山県郡安芸太田町

2015年6月15日(月)   仁王さんご夫妻+チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈満開のオオヤマレンゲ〉

 

 

 

今年は山野の花々の花期が頗る早い。

高嶺に咲くオオヤマレンゲも今年はもう終盤を迎えているようだ。

今年は不作なのか情報が殆ど入らないサラサドウダンの花の様子見も兼ねて、

仁王さん夫妻と恐羅漢山〜旧羅漢山の稜線を歩いてきた。

 

《山行記録》

牛小屋高原駐車場9:26・・・・9:27恐羅漢山登山口・・・・10:15スキー場最上部・・・・10:38主稜線(立山尾根ルート分岐)・・・・10:47恐羅漢山(1,346.4m)10:59・・・・11:32旧羅漢山(1,334m)12:42・・・・13:33水越峠登山口・・・・13:38十方山獅子ヶ谷登山口・・・・14:42二軒小屋駐車場

〔総所要時間:5時間16分、昼食・休憩等:1時間22分、正味所要時間:3時間54分、歩行距離:7.2q、累積標高差:+540m-703m

 

 9:26 牛小屋高原

  スタート地点の牛小屋高原に上がって来る前に、下山予定の二軒小屋に一台車を配置してきた。登山口から恐羅漢スキー場のゲレンデに入って立山尾根ルートで恐羅漢山を目指した。ゲレンデにはコウゾリナやニガナの黄色の花園が広がり、ゲレンデ脇の斜面にはササユリが沢山開花していた。小さな花々や蕨の新芽などを見ながら急傾斜のゲレンデを登ってから樹林帯に入った。樹林の中に例年見事に釣鐘型の花を付けるサラサドウダンの樹があるが、葉は元気よく育っていたが花は一つも見えなかった。

 

 

〈牛小屋高原恐羅漢山登山口〉

〈タンナサワフタギ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈コウゾリナの花咲くスキー場ゲレンデを登る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ゲレンデ脇にはササユリが咲き始めていた〉

 

 

                    〈ノコギリソウ〉

 

 

 

〈ノアザミの蜜を求めて〉

〈ヒメシジミ〉

 

 

 

〈コナスビ〉

〈ヒヨドリソウはまだ蕾〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ナルコユリ〉

 

 

 

〈ナツハゼ〉

 

 

 

〈オオカメノキ〉

〈立山尾根分れの壊れた道標〉

 

 

 

〈クルマムグラ〉

〈ニョイスミレ〉

 

 

10:47〜10:59 恐羅漢山(1,346.4m)

  のんびりと遊び遊び歩いて、1時間20分もかかって恐羅漢山の山頂に着いた。平日の山頂には先客の姿はなかった。暫し休止の後に旧羅漢山へと向かった。サラダドウダンの花が不作とは言え、どの程度の花の付きようか気になっていたが、尾根道を進めども進めどもなかなかに花に巡り会うことが出来なかった。やっと、1か所、2か所で小さな房を見付けることが出来たが、後はもう其れっ切りであった。今年は2012年に匹敵する壊滅的な不作のようだ。気持ちを取り直して、平太小屋原でモリアオガエルの卵などを見ながら旧羅漢山へと進んだ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈恐羅漢山々頂から霞む北方向の峰々を眺望する〉

 

 

 

〈恐羅漢山々頂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈今年はサラサドウダンが壊滅状態、辛うじて見付けた一房〉

 

 

 

 

〈コバノフユイチゴ〉

〈ギンリョウソウ〉

 

 

 

〈平太小屋原の杉林〉

〈モリアオガエルの卵〉

 

 

11:32〜12:42 旧羅漢山(1,334m)

  旧羅漢山にはオオヤマレンゲの花が咲く。西中国山地や備北の他の山々のオオヤマレンゲが踏み荒らされて酷い状態になってしまったが、ここは人々が踏み込み難い岩場に自生しているので、樹勢益々元気で花の数も年々増えてきているようだ。ここには水越峠から上がって来られたというご夫婦の姿があった。岩の上の群落はもう花期の最終盤といった風情で白い花弁も変色を始めていたが、岩塔の周りの樹々の花は今が盛りと見事に咲いていた。ゆっくりとこれらの花々を見てから山頂広場で昼食を取り、後は水越峠へ向けて下山を始めた。水越峠への道すがらサラサドウダンの花が見れないものかと期待していたが、先客からこのルートには皆無だったと聞いてそれは諦めた。久し振りに歩いた、水越峠ルートは、この山域の広さ、大きさを実感出来て楽しかった。

 

 

〈旧羅漢山々頂〉

〈旧羅漢山々頂の岩場から広見山、半四郎山を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈今年もオオヤマレンゲが咲いた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈樹の高みから樹下を見下ろして咲く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈将に森の妖精のようだ・・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ヤマシグレ〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈水越峠への下山路から十方山を眺める〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈水越峠へ向かって一気に下る〉

 

 

 

〈杉林の中の踏み跡を下る〉

 

 

13:33 水越峠登山口

  水越峠に下ると、後は二軒小屋まで十方山林道を歩いて下るだけであった。十方山林道は、暫く酷く荒れたままであったが、この度は綺麗に整備されて十分に車が乗り入れ出来る状態であった。二軒小屋にあった乗り入れ禁止の柵もなくなっていた。我々は二軒小屋に車を置いていたので、十方山林道を歩いたが、路傍の花々や山菜などと遊びながらゆっくり、のんびりと山の気を吸って下った。

 

 

〈水越峠登山口へ下った〉

〈十方山林道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この花の名は?〉

〈ヤグルマソウ〉

 

 

 

〈イワニガナ(別名:ジシバリ)〉

〈コアジサイ〉

 

 

 

〈嘗ての集落跡に植林された杉林〉

〈ミズタピラコ〉

 

 

14:42 二軒小屋駐車場

  5時間余の山歩きを無事に終えて二軒小屋の駐車場に置いていた車に戻った。二軒小屋の周辺には下界ではもうすっかり姿が消えてしまった卯の花がまだ咲き誇っていた。

 

 

 

 

 

 

 

〈クロアゲハが卯の花の蜜を吸う〉

 

 

 

〔山行所感〕

  恐羅漢のサラサドウダンの花は今年は休止状態であった。2012年にも同じ状況であったが、例年の枝もたわわに実る姿からは想像も出来ない程に空虚な空間が広がり、自然界の無常を心に刻むこととなった。ただ花は付けていなかったが、樹勢はなお盛んであるので、また来年以降の花期には期待しても良さそうあった。一方で、旧羅漢山のオオヤマレンゲは樹勢益々盛んで、今年も登山者の目を存分に楽しませてくれた。自然界にも諸相あるようだ。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

  

 

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