瀬戸の滝から十方山立岩コース登山道へ 瀬戸谷遡行
広島県廿日市市
2015年10月18日(日) 山の会メンバー5名(門久参加)
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〈秋色に染まり始めた瀬戸谷の右谷を遡る〉 |
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所属する山の会の定例山行で十方山の瀬戸谷を遡行して来ました。
山上から下ってくる紅葉前線が瀬戸谷も黄色く染める頃に山行挙行となるかと期待はしていましたが、
それにはちょっと早過ぎたようでした。
それでも、暖かい秋の好日で、水の冷たさを感じることもなく、心地良いい秋の渓流歩きを楽しむことが出来ました。
《山行記録》
立岩登山口8:16・・・・8:31瀬戸の滝8:35・・・・8:49大休み・・・・9:29左谷出合・・・・9:51(休憩)9:58・・・・10:13大ビラメの滝・・・・10:54ウシロヤマ谷出合・・・・11:34(昼食)12:05・・・・12:12枝沢に入る・・・・12:36立岩コースト登山道12:55・・・・13:40(休憩)13:49・・・・14:10立岩登山口 〔総所要時間:5時間54分、昼食・休憩等:1時間10分、正味所要時間:4時間44分、歩行距離:9.1㎞、累積標高差:±1,177m〕 |
8:16 立岩登山口
十方山の立岩登山口から瀬戸谷下流の渓流沿いの遊歩道を歩き先ずは瀬戸の滝を訪ねた。高さ約60メートルの二段のこの滝を越えなければ瀬戸谷に辿り着けない。滝壺の右手から下ってくるアライ川の渓流を少し遡ると瀬戸の滝を巻いて上る踏み跡の取り付きがあって、懸崖にロープが張られた踏み跡が頭上高くまで延びていた。手がかりの少ない草つきと岩場が混在した難しい道であるが、滑らぬように注意して登って行くとその中程からは下からは見えない滝の上段を覗き見ることが出た。滝の上に出たところが「大休み」と呼ばれるきれいな川床で、ここを右岸に渡って昔の木馬道の跡を歩くこととなった。木馬道は、ところどころ分断はされながらも、岸辺に沿ってその痕跡が続いていた。かつてはこの渓流沿いに人が住んでおり、タガタノ谷という枝沢の出口などには広い土地が拓かれて水田や畑まであったという。今も岸辺の所々にその痕跡の石積みも見られた。この辺りの渓流は、平凡ではあるが大変に静かで美しく、歩いていても大変に楽しかった。
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〈立岩登山口から瀬戸の滝への歩道〉 |
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く瀬戸の滝〉 |
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〈アライ川を遡って瀬戸の滝を巻く踏み跡の取り付きを探す〉 |
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〈瀬戸の滝を巻く懸崖を登る〉 |
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〈懸崖の中程から瀬戸の滝上段が望める)〉 |
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〈瀬戸の滝のすぐ上流部の「大休み」〉 |
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〈暫し平凡だが平安な渓流が続く〉 |
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〈かつて人が住んでいたことを示す石垣が所々に現れる〉 |
〈河岸に続く木馬道の跡を行く〉 |
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〈タガタノ谷付近の広い笹原、かつて水田、畑を作った跡という〉 |
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〈左谷出合の手前で渓流を渡って左岸に渡る〉 |
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9:29 左谷出合
大休みからずっと右岸を中心に遡ったが、左谷と右谷が合流する左谷出合に到達する直前に踏み跡は川床に一度下りて左岸に渡った。杉の繁る平地を抜けて二つの沢の合流点を確認してから、我々は右手の右沢に沿って遡行を続けることとした。それまでとはちょっと違って倒木なども多く荒れ気味の沢ではあったが、キジヤ原と呼ばれる渓流沿いの笹原や杉林には、やはりかつて人が住んでいた痕跡も多く見られ、辺境まで来たという気持ちにはならなかった。そのキジヤ原を離れるに従い渓相が徐々に厳しくなって行き、いよいよこの日の核心部とも言うべきゴルジュと「大ビラメの滝」が連続する難所を通過することとなった。ゴルジュの中は巨石が沢山転がる川床を岩伝いに歩き、二つの渕が連続する大ビラメの滝はその左岸を高巻いた。かつてここに大きなヒラメ(アマゴ)が群遊していたのでこの名があるという。特に危険な所はなく、全般には大変に美しい渓流であった。
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〈左谷出合で、右手の右沢を採った〉 |
〈倒木の多い右沢を遡って行く〉 |
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〈右沢沿いのキジヤ原辺りもかつて人が住んでいた所という〉 |
〈キジヤ原の笹原を抜けて行く〉 |
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〈進み行く程に大きな岩が目立ってきた!?〉 |
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〈キジヤ原を過ぎると暫し狭い川床を伝う〉 |
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〈行く手にゴルジュが現れて俄かに渓相が厳しくなってきた!〉 |
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〈大きな岩を滑らないよう注意して越えて行く〉 |
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〈岩が累々と続く川床を上り行く〉 |
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〈淵を回り岩を伝って上り行く〉 |
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〈「大ビラメノ滝」は左岸の高みを巻く〉 |
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〈二段の渕が続く「大ビラメノ滝」が懸かるゴルジュを越える〉 |
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10:54 ウシロヤマ谷出合
大ビラメの滝を過ぎると直ぐに右手からウシロヤマ谷が合流する二股に到達した。右谷はしっかりとした流れを保っており、この先バーノキビレや十方山の山頂直下まで続くが、我々はここで本流の右谷を離れてウシロヤマ谷に分け入ることとした。ウシロヤマ谷を遡って行けば9月に歩いたように下山林道の終点地点に辿り着くことが出来る。ウシロヤマ谷に入ると、それまでとはまた違って細い沢となったが、小さな渕や滝が連続する、遡行するには意外にもスタミナを要求される所であった。沢筋を辿れない所は、左右の高みを高巻かねばならなかった。二股から40分程遡ってちょっとしたゴルジュ帯を難渋して抜けたところでランチタイムを取った。正午近くで、ゴルジュの底ではあったがが、真上から日が差し込んできて大変に気持ちの良いところであった。30分程の昼食の後に遡行を再開して、右に左に曲折してゴルジュを抜けて行くと、9月に辿った稜線部まで上ると登山道に出合える枝沢の分岐点に出た。この日も、その枝沢を遡ることとした。
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〈右からウシロヤマ谷が合流する二股〉 |
〈バーノキビレに続く右谷の本流〉 |
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〈分岐点の渕に掛る倒木を伝ってウシロヤマ谷に入る〉 |
〈やや荒れた狭い谷筋に小滝や渕が続く〉 |
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〈渕や小滝はその高みを巻いて行く〉 |
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〈小滝と渕が続く沢筋〉 |
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〈ランチタイムにゴルジュノの上を仰ぐと青空に紅葉した森が・・・〉 |
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〈このテープに導かれて枝沢に入る〉 |
〈登山道の通る尾根筋を目指して枝沢を登る〉 |
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12:36~12:55 立岩コース登山道
最後は笹原の中の急登となる枝沢を上り切ると十方山への立岩コース登山道に飛び出た。やはり、それまでの道筋(?)と比べれば高速道路のようによく整備されていた。この日は最初から山頂を極める考えはなく、この地点から立岩登山口へと下山することとした。三ツ倉にある五合目から見上げた十方山の山頂部は綺麗に紅葉していた。木漏れ日の差し込む登山道を下ること1時間15分ほどで登山口に下った。
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〈十方山立岩コースの登山道に出合った〉 |
〈小休止の跡、立岩登山口に向けて下山開始!〉 |
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〈5合目から見上げた十方山の山頂部はすっかり紅葉していた〉 |
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〈木漏れ日の道を下り行く〉 |
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〈すっかり秋色のカエデの葉〉 |
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14:10 立岩登山口
立岩登山口には10台程の車が停められていた。もう帰宅された人達や他の登山口からの登山者を含めて、週末の好日であったこの日は十方山は沢山の登山者で賑わったであろうと想像出来た。十方山も広島の岳人に愛され続けている山の一つである。
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〈10台程の車が停められた立岩登山口に下山〉 |
〈登山口に立つ道標〉 |
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〈登山口に近い立野キャンプ場を覗いてみた〉 |
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〔山行所感〕
9月に下山林道終点からウシロヤマ谷を下って枝沢から十方山登山道に出たのに続いて、この日は瀬戸の滝からその枝沢までの瀬戸谷の要所を歩き通すことが出来た。黒ダキ山方面からも、下山林道からも眼下に扇状に広がる広い瀬戸谷を眺めれば、一度は入ってみたい、歩いてみたいと思ってしまうが、今回山の会のメンバーと共に、秋の好日にそこを歩くことが出来て、大変に満足出来た一日となった。
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〈この日の軌跡〉 |
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