岩の尾根を越えて石ヶ谷山荘から湯ノ山温泉へ  岩淵山(733m)・感応山(510m)

広島市佐伯区湯来町

2015年10月20日(火)   仁王さん夫妻+チャコ&門久

 

 

 

 

 

 

〈この日の大仕事はこの岩尾根を登攀すること!〉

 

 

予てから仁王さん夫妻を石ヶ谷峡から湯ノ山温泉への縦走に案内することとしていたが、

秋の好日にいよいよそれを実行に移すこととなった。

勿論、この日の眼目は登山口の石ヶ谷山荘から西岩淵山に上る岩場の尾根の登攀であったが、

稜線部に上がってからの急峻なアップダウンが続くダイナミックな縦走ルートもまた魅力的と言えた。

かくして、ハラハラドキドキ含みの2家族の山行の成り行きは・・・・!

 

《山行記録》

石ヶ谷山荘9:30・・・・9:38(衣類調整)9:42・・・・10:10岩場取り付き・・・・10:32岩場核心部10:43・・・・11:15西岩淵山(654m)・・・・11:58馬の背の頭(781.4m)12:01・・・・12:04馬の背(昼食)12:35・・・・12:59小ピーク13:03・・・・13:27岩淵山(733m)13:30・・・・13:43ニセ岩淵山・・・・14:45展望所14:55・・・・14:15感応山分岐・・・・14:17感応山(510m)14:33・・・・15:04湯ノ山明神社・・・・15:16湯ノ山温泉駐車場 (12,216)

〔総所要時間:5時間46分、昼食・休憩等:1時間27分、正味所要時間:4時間19分、歩行距離:5.8q、累積標高差:+827m-852m

 

 9:30 石ヶ谷山荘

  車を一台下山口の湯ノ山温泉に置いてから、もう一台の車で登山口の石ヶ谷山荘(駐車料金200円)へと赴いた。山荘裏手にある地蔵堂の脇から踏み跡が山中へと続いていた。杉林から直ぐに灌木帯に変わったが、スタート早々から急傾斜面の上り続きであった。40分ほど登ったところで灌木帯抜けていよいよ岩場に取り付くこととなった。この日は殆どのメンバーがこの山は初めてであったので、難所は1人ずつ確実に登ることとしたので、その後稜線部に出るまで約1時間の時間を要することとなった。一時も油断の出来ない岩場の1時間の登攀は厳しいものであったようだ。稜線歩きとなり、西岩淵山(654mピーク)を越えると、もう岩場らしきところはなくなり、ちょっとアップダウンが厳しい尾根筋をこの最高点の馬の背の頭のピークまで頑張って歩いた。馬の背の頭山頂直下の急坂は実に険しく感じられた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈石ヶ谷山荘の隣の地蔵堂が登山口〉

 

 

くこの注意書きに従うことが肝要〉

 

 

 

 

〈最初から灌木帯を上る急登が続く〉

〈ママコナ(ゴマノハグサ科)

 

 

 

 

 

 

 

 

                                 〈これから登る岩峰が立ちはだかる〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈いよいよ急峻な岩場が始まる!〉

 

 

く岩場の取り付き点に立つメンバー〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                                   〈高度感のある岩尾根を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈核心部の岩壁〉

〈核心部にチャレンジ!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈核心部を過ぎても一時も油断出来ない岩場が続く〉

 

 

 

 

〈岩場を乗り越えてこれから縦走する尾根筋を望む〉

〈行く道は一転尾根筋の踏み跡となる〉

 

 

11:58 馬の背の頭(781.4m)

  狭い広場の真ん中に三等三角点が建つ馬の背の頭からは北東方面に天上山らしいピークが見え、樹間から四周を眺めればその他にも大峯山、阿弥陀山、東郷山などの峰々を見ることが出来た。山頂から数分行ったところにある馬の背に近い木陰でランチタイムを取った。この辺りの山域の尾根筋は概して笹に覆われており、午後の山行は笹を分けての歩行が続くこととなった。馬の背から25分程行ったところにある「1 2」と記された標識のある標高710m程の小ピークで進行方向をちょっと迷ってしまったが、手製の標識に助けられて難なきを得ることが出来た。ここで進路をやや東へと変えて岩淵山との間の深い鞍部へと下り、さらに下った以上の高さを上り返して岩淵山に至ることが出来た。

 

 

 

〈三等三角点が建つ「馬の背の頭」、ここがこの日の最高点〉

〈天上山を望む〉

 

 

 

 

〈大峯山遠望〉

〈間近に阿弥陀山が対面する〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈笹で覆われた尾根筋が続く〉

 

 

 

〈馬の背〉

 

 

 

 

〈岩淵山の手前の小ピークにこんな標識があった〉

〈この小ピーク上の分岐には要注意!!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

                           〈行く手に岩淵山()とニセ岩淵山()を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この山域の林床にはイワカガミが多い〉

 

 

く紅葉が始まった尾根筋を行く〉

 

 

13:27〜13:30 岩淵山(733m)

  岩淵山は猫の額ほどの広場が樹の幹の下に拓かれただけのところで、手製の山頂標がなければ気付かずに通過してしまいそうな所であった。次のピークのニセ岩淵山が直ぐ先に見えるものの、その間の鞍部への下りがこの日最高の急坂であったのには改めて驚いた。笹で覆われた斜面であったので、余計に厳しく感じたのかも知れない。ニセ岩淵山は踏み跡を歩くだけでは、どこがピークが判然としないところであった。山域の果て近くまで進むと、湯ノ山温泉へ下る踏み跡が分れるが、その先に湯来の街や東郷山を見渡せる絶好の展望地があるので、そこでちょっと長い休憩を取った。その展望地から先は、湯ノ山温泉へと続く尾根をひたすら下ることとなるが、その途中で標高差200メートル程下ったところにある感応山に立寄った。

 

 

 

〈猫の額ほどの空地があった岩淵山々頂〉

〈岩淵山から望むニセ岩淵山、この間の斜面は急坂〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ニセ岩淵山の稜線部から湯来の街を俯瞰する〉

 

 

く周囲の谷間も岩場を形成している〉

 

 

14:17〜14:33 感応山(510m)

  感応山はニセ岩淵山から下る尾根筋の一角にある小ピークで、東郷山や谷間の湯来の街を展望するには絶好のところである。その山頂部は、下山路からちょっと外れた地点にあるので、途中の分岐から寄り道をする形になる。そこで暫し眺望を楽しみ、記念撮影も行った後下山の途に就いた。下り行く程に道は登山道から遊歩道の佇まいに変わって、約40分で湯ノ山温泉に下った。

 

 

 

 

 

 

 

                     〈感応山の山頂から湯来の街、その先に東郷山を望む〉

 

 

 

 

 

〈感応山から下る尾根筋も険しい岩場が続く〉

〈整備された登山道を湯ノ山温泉へと下る〉

 

 

15:16 湯ノ山温泉駐車場

  湯ノ山温泉に下って、国の重要文化財の本殿、拝殿を持つ湯ノ山明神社に参拝してから温泉街へと下った。温泉街は人気もなく閑散としていたが、温泉館には平日にも拘わらず次から次に入浴客がやって来ており活気を呈していた。今回も入浴の支度をしていなかったが、近い時期にこの名湯に浸かりに着てみたいものだ。

 

 

 

 

 

 

 

                                〈湯ノ山温泉に祀られた湯ノ山明神社〉

 

 

 

 

 

〈湯の山旧湯治場の史跡案内〉

〈旧湯治場の建物〉

 

 

〔山行所感〕

  昨年9月に続いてのこの山域の山行で、知人を案内して岩場を登ってみて、改めてこの山の厳しさを認識出来たように思う。この山域には、登山口の注意書きにもあるように軽々に入ってはならないのである。そう考えれば、ガイドブックにも載らず、地形図にも登山道や山名が記されないのが当然と思えるようになった。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

 

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