錦色に染まる静謐な尾根を歩く 市間山(1,108.8m)・立岩山(1,135.0m)
広島県山県郡安芸太田町・廿日市市吉和
2015年10月24日(土) 「山の仲間」16名(チャコ&門久が参加)
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〈伸びやかな市間山〜立岩山間の稜線を行く〉 |
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山歩きを楽しむグループの山行に縁あって急遽参加することになり市間山、立岩山の山域を歩いてきました。
今秋は紅葉の訪れがやや早いのではと感じていましたが、標高1,100メートル余の山上はもう紅葉の盛りを迎えているところでした。
野趣豊かな山域ながらも、稜線部の登山道は見事に整備、管理されており
心地良い紅葉の山歩きを存分に楽しむことが出来ました。
《山行記録》
市間山登山口9:45・・・・10:20ハチガ谷の頭・・・・10:36市間山(1,108.8m)10:45・・・・11:46立岩山(1,135.0m)11:55・・・・12:02立岩12:11・・・・12:16立岩山(1,135m)(昼食)13:13・・・・13;57市間山(1,108.8m)14:03・・・・14:12ハチガ谷の頭・・・・14:33市間山登山口 〔総所要時間:4時間48分、昼食・休憩等:1時間40分、正味所要時間;3時間08分、歩行距離:7.8q、累積標高差:±667m〕 |
9:45 市間山登山口
戸河内の街から南に延びる谷間を遡った上田吹地区の最奥の牛首峠に近い市間山登山口から山行を始めた。林道臼谷線からダートの林道上田吹西平線を数百メートル入ったところにその登山口(3〜4台の駐車スペース)はあった。 入山すると直ぐに植林地の中の急坂となり、30分ほどの急登が続いた。ここは辛いところであるが、この日のルートで試練の場はここだけなので辛抱して登った。牛首峠から延びて来ている尾根に乗ると、緩やかな道となり左側の臼谷側の斜面には自然林が広がり、早速に見事に紅葉を始めた樹林が楽しめた。ハチガ谷の頭のピーク辺りまで進むと尾根の右側の植林地も終り尾根全体が自然林の森へと変身し、心地良い伸びやかな尾根歩きとなった。登り行く程に紅葉の色合いも増して行くようで、その先への期待感が増して行った。
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〈上田吹の市間山登山口〉 |
〈植林地の中に暫し急登が続く〉 |
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〈牛首峠からの尾根に乗る〉 |
〈ウス谷側の自然林は紅葉を始めていた〉 |
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〈ハチガ谷の頭辺りから完全に自然林の中となる〉 |
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〈登る程に彩りを増す紅葉に心躍った!〉 |
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〈きれいに管理された登山道が続く〉 |
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10:36〜10:45 市間山(1,108.8m)
16人グループで話も弾みながら快調に登って行き、1時間足らずで市間山の山頂に到達した。樹林の中のなだらかな稜線上の登山道の真ん中に三等三角点と頂上標識が立っていた。紅葉した樹林の中ゆえに周りの眺望はなかった。広やかな山頂部の樹林は既に見事に紅葉していたが、そこから立岩山へと続く稜線部のブナの森は、進み行く程に一層美しい紅葉に染まっていた。こんなに伸びやかで広々とした山上の森の広がりは他の中国山地の山にあっただろうか・・・・などと思いながら、見頃、歩き頃を迎えた紅葉の森を心軽く歩いて立岩山へと向かった。
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〈樹林の中の市間山々頂〉 |
〈ブナやミズナラが紅葉した市間山々頂付近〉 |
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〈秋色濃い稜線の森〉 |
〈秋の彩りを増す市間山の深い森〉 |
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〈伸びやかな稜線を辿る魅力的な登山道が続く〉 |
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〈見頃、歩き頃の紅葉の尾根筋〉 |
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〈何処までも紅葉の森が拡がる感じ!〉 |
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く足元は落葉の絨毯〉 |
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〈見上げれば錦色の梢が重なる〉 |
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11:46〜11:55 立岩山(1,135.0m)
市間山から1時間で稜線部の紅葉に時に足を止めながら存分にそれを楽しみつつ立岩山に到着した。市間山と違い、立岩山の山頂は小高い岩峰の上で周囲の眺望は抜群であった。特に眼下の立岩ダムのダム湖である立岩貯水池を挟んで対面する十方山の大きな山体は迫力に満ちていた。振り返れば辿ってきた市間山の山頂部もくっきりと稜線の先に眺める事が出来た。またこの日はやや霞んではいたが、南西には吉和冠山が、また反対の北東には深入山や臥龍山など西中国山地の名立たる峰々も数多く望むことが出来た。立岩山でランチタイムを取る前に、西に少し行ったところにある立岩まで足を延ばした。かつてそこには観音像が祀られ、麓の人々の参拝も盛んだったという。昼食後は、来た道を引き返した。午後の日差しを浴びた紅葉したブナの森は、往きとはまた違って色合いを増している感じであった。また改めて、午後の紅葉の森を楽しみながら稜線の道を辿った。
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〈立岩山々頂〉 |
〈立岩山から市間山を振り返る〉 |
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〈立岩山々頂から大きな十方山の山体、眼下に立岩貯水池を望む〉 |
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〈立岩山の先から日の平山に続く稜線を望む、遥か先には霞んだ吉和冠山が望めた〉 |
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〈色づいた立岩貯水池に下る西斜面〉 |
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くかつて観音様が祀られていたという「立岩」〉 |
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〈午後の日差しに色合いを増した稜線の森〉 |
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〈ブナの古木も黄金色に輝く!〉 |
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〈飽くまでも明るい稜線の森!〉 |
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く遊歩道のような登山道が延びる〉 |
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〈黄金色の樹のトンネルを抜けて行く〉 |
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13:57〜14:03 市間山(1,108.8m)
存分に紅葉の森を楽しみながら市間山の山頂まで戻ると、その後はこの日のエピローグといった感じの歩行となった。伸びやかな自然林から片面に人工林が現れ、やがて全体が薄暗い感じの人工林に飲み込まれてそのまま急坂の先の登山口へと下って行く様は山行の終幕に似つかわしいシチュエーションと言えた。明から暗へ、開放から閉塞への転換ではあったが、やや暑いほどの好天に恵まれたこの日は、その変化を抵抗なく受け入れることが出来た。
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〈紅葉に包まれた市間山々頂に戻った〉 |
〈ブナに残った熊の爪跡、ここは熊の生息域の核心部のようだ〉 |
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〈市間山を後に下山の途に・・・・〉 |
〈植林地が現れると直ぐ先に最後の急坂が待つ〉 |
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〈名残り惜みつつ・・・紅葉の森を後にする〉 |
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14:33 市間山登山口
この日市間山〜立岩山へ立ち入った登山者は我々だけであったようで、登山口には我々が午前中に置いた車以外には他の車の姿は見られなかったし山中で他の登山者に逢うこともなかった。.山上は素晴らしい紅葉ではあったが、世間からはこの山域はまだまだ地味でマイナーな所といった評価なのであろう。西中国山地の山頂部が紅葉で満艦飾に彩られたこの週末、多くの登山者はここからは遠くない、他の峰々に足跡を印しているのであろうか。この時期、静かな山というのも希少価値があるのであるが。
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〈市間山登山口に下山〉 |
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〔山行所感〕
市間山〜立岩山と言えば、西中国山地でも数少ない野趣豊かな山域というイメージであるが、この日稜線部を歩いてみて、稜線部を見る限りではよく整備、管理された登山道が延びる一般的な山になってしまったと感じた。ただ、そうは言っても稜線部に見られる新しい熊棚、ブナやミズナラに刻まれた熊の新旧の爪跡、数多くのその落し物(大便)などを見ると、それは見せかけだけで内実はまだまだ野趣に富んだところだよと言っているように思う。この静謐な自然豊かな山域を末永く見守って行きたいと改めて思った。
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〈この日の軌跡〉 |
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