二軒小屋から十方山周回20q 丸子の頭(1,236.3m)・奥三ツ倉{1,322m)・十方山(1,318.9m)・下山林道

広島県山県郡安芸太田町・同県廿日市市吉和町

2015年11月15日(日)   S山の会7名(門久が参加)

 

 

 

 

 

 

〈下山林道の踏破がこの日の主目的〉

 

 

 

所属する山の会のヴァリエーション山行に参加して

20qmのロングコースを歩いて十方山周辺の山域研究を果たして来た。

今年9月に歩いた下山林道を今回は終点部から起点部へと逆に歩いた。

相変わらず荒れ果てた道であったが、晩秋となって草木がその勢いを弱めて幾分歩き易い道筋となっていた。

 

《山行記録》

二軒小屋8:30・・・・8:32藤本新道登山口・・・・9:04藤本新道分れ・・・・9:32丸子の頭(1,236.3m)8:34・・・・10:00那須分れ・・・・10:20奥三ツ倉(1322m) ・・・・10:29論所・・・・10:39十方山(1,318.9m)10:48・・・・11:17ウシロヤマ谷下降口11:20・・・・11:45ウシロヤマ谷出合・・・・12:11下山林道終点(昼食)12:40・・・・12:46廃車・・・・13:38十方山雨量観測局13:46・・・・14:43下山林道起点14:55・・・・15:39水越林道・・・・15:46十方山シシガ谷登山口15:48・・・・16:18二軒小屋駐車場

〔総所要時間:7時間48分、昼食・休憩等;1時間05分、正味所要時間:6時間43分、歩行距離:20.0q、累積標高差:+1,575m-1,583m

 

 8:30 二軒小屋

  一台の車を二軒小屋駐車場に配置し、もう一台の車を藤本新道登山口近くの路傍に置いてから山行を開始した。ベテランのメンバーばかりであったが、20qのロングウォークであるので、果たして明るいうちに下山出来るかどうかと思いながらの緊張気味のスタートであった。登山口に入ると早速に急坂が待っていた。この日の天気予報は「曇のち晴」であったが、山上はいつ雨が降ってもおかしくない曇天であったが、藤本新道を上り行くほどに懸念した通りの雨が落ち始めた。途中2度ばかり衣類調整を行いながら稜線部に上がり内黒峠と十方山を結ぶ十方山内黒コース登山道を辿ることとなった。しばらくは穏やかな道であったが、やがて丸子の頭への急坂にかかった。この尾根ルート随一の急登である。雨と急登を辛抱して登って行った。

 

 

 

〈20qのロングコースへのチャレンジにやや緊張のスタート〉

〈藤本新道登山口〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈上るほどに雨模様となり、彦八の頭もガスに霞む〉

 

 

 

〈早速に急坂上りが続く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈“藤本新道分れ”から稜線歩き〉

 

 

く雨の“内黒コース”を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈丸子の頭への急坂を登り行く〉

 

 

 

 9:32〜9:34 丸子の頭

  折角の機会であるので縦走路からちょっと離れた丸子の頭の山頂に寄った。登山口から1時間経っていた。丸子の頭からは前三ツ倉、中三ツ倉、奥三ツ倉のピークを踏みながらの軽いアップダウンを繰り返す道で、それまでのような急坂はもうなかった。途中で一時空が明るくなり雨が止むかと喜んだが、それも一時的なものでまた弱い雨が降り続いた。奥三ツ倉の手前でナメコを見付け、メンバーで分け合って採った。望外の収穫であった。奥三ツ倉から論所に一旦下り、ガスが漂うブナの森を抜けて十方山山頂に向け登り返した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈丸子の頭山頂〉

〈穏やかな登山道が続く〉

 

 

 

 

〈“那須分れ”を通過〉

〈止むかと思えた雨だったが、なおも降り続けた〉

 

 

 

 

〈天然のナメコ〉

〈“奥三ツ倉”を通過!〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨模様・・・〉

 

 

 

〈“論所”を通過中〉

 

 

10:39〜10:48 十方山(1,318.9m)

  丸子の頭から1時間ほどで十方山の山頂に到達した。山頂はガスに包まれており眺望はなかった。また、そんな天気の故か、わわわれ以外に登山者の姿はなかった。記念撮影を行い思い思いに行動食を摂ってから早々に先に進んだ。暫し立岩コース登山道を下って行く間にガスが晴れ始めて、俄かに周辺の峰々の眺望が開け始めた。立岩コースを標高1,080メートル辺りまで下ったところで、その登山道を離れてウシロヤマ谷に下る尾根筋に入った。ブナと笹に覆われた尾根から直ぐに桧の植林地となった。植林地になると急な傾斜面となり、桧の樹を伝うようにして慎重にそこを下って行った。その急斜面を下る間に、いつしかメンバーは3つのグループに分れる形になった。それぞれのグループがウシロヤマ谷に下り、そこから間近い下山林道の終点部に出るルートファインディングに若干の苦労をしたようであったが、そう間を置かず全員無事にその終点部の広場に参集することが出来た。

 

 

 

〈霧の十方山々頂〉

〈ガスに巻かれた"立岩コース"登山道を暫し下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈ガスが晴れ始めて、眺望が開けてきた!〉

 

 

 

 

 

〈標高1,080m地点からウシロヤマ谷に下る尾根に入る〉

〈桧の植林地の中の急傾斜面を下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈落ち葉に埋もれた踏み跡で下山林道終点部にアプローチ〉

 

 

 

〈ウシロヤマ谷の小滝〉

 

 

12:11〜12:40 下山林道終点

  十方山々頂から下山林道終点広場まで一時間半の時間を予定していたが、途中若干の迷いはあったものの一時間20分程で到着出来た。ここまで来れば、後はまだ長いけれども林道歩きが残っているだけなので気持ちは軽くなった。先の所要時間も読めるので、ここで少しゆっくりとランチタイムを取ることとした。ただ、30分程のランチタイムに、このグループでは恒例のビールを飲む者がこの日は一人もいなかった。20qのロングウォークに心してこの日はビールを携行しないで来たようであった(後刻談ながら、ビールを持って来ていた者もいたが、誰も飲まないのでとても出す勇気はなかったとのことであった)。食後は、この日の主目的である、下山林道の踏査に入り、林道の様子を観察しながら細見谷に出会うその起点までの6.8qを2時間かけて歩いた。9月に歩いた時に比べて、林道を覆う草木が葉を落としたり、枯れたりして幾分歩き易くなっているように感じたが、荒れている様はさほど変わらなかった。ただ、中間点にある十方山雨量観測局とそれに続く"峠“の周りの背の高い草だけがきれいに刈られていた。

 

 

 

〈下山林道終点から下って来た十方山の稜線を見上げる〉

〈熊棚のあるミズナラ越しに“三ツ倉”を望む〉

 

 

 

 

〈ランチタイムを終えて、いよいよ下山林道の踏破へ〉

〈下山林道の最奥部に放置された廃車〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈草木が繁茂して荒れた下山林道を行く〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈振り返れば、天気の回復した十方山の稜線が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈沿道の樹々もすっかり葉を落とした下山林道〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈路面の草が刈られた“峠”を越える〉

 

 

 

〈十方山雨量観測局〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈屈折点を過ぎて細見谷へと下る北面の下山林道も笹や草木に覆われて荒れていた〉

 

 

 

 

 

〈ウメモドキ(モチノキ科)

〈ムラサキシキブ(クマツツラ科)〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈葉を落とした樹林越しに五里山の稜線部を望む〉

 

 

 

14:43〜14:55 下山林道起点(細見谷)

  下山林道を快調に歩くことが出来たので、その起点には予定より50分近く早い時間に到着出来た。朝方に登山口を出発してから、既に6時間余の時間が経っていたが、あと残るのは二軒小屋駐車場までの5.4qのウォークだけであるので、明るい時間に到着出来ることが確信出来た。横川越への取り付きの確認などもしながらゆっくりとした時間を過ごしてから十方山林道を二軒小屋に向けて歩き始めた。相変わらず十方山林道は荒れており車両通行止めとなっていたが、行く程にモトクロス感覚で走るオートバイのグループや、車高の高い軽のSUVがやって来たのには驚いた。水越峠を越えて、十方山シシガ谷登山口で小休憩を取ってから、横川川沿いの道を下って行った。

 

 

 

 

 

 

 

〈下山林道歩きを終えてその起点部のある細見谷へと下った〉

 

 

 

 

 

〈大きな落石の転がる十方山林道〉

〈横川越への登山口〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈十方山林道を辿って二軒小屋へと向かう、あと5.4km〉

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

〈悪路をオフロード感覚で走るオートバイ部隊〉

 

 

く十方山林道は荒れに荒れている〉

 

 

 

 

〈水越峠〉

〈横川川に沿って二軒小屋へと下る〉

 

 

 

 

 

 

 

 

〈雨の後、水量の増した滝、”羽衣の滝”とでも呼ぼうか!〉

 

 

16:18 二軒小屋駐車場

  下山林道起点からの1時間20分程のラストウォークを無事終えて二軒小屋駐車場に無事に戻った。総所要時間7時間50分程で、20qのロングウォークを無事に完結させることが出来た。夜の帳が下りるまでには、今少し時間がある良い時間帯での下山であった。メンバーの皆さん、大変にお疲れ様でした。

 

 

 

 

 

 

 

〈20qを歩き通して二軒小屋駐車場に戻ってきた〉

 

 

 

〔山行所感〕

  今回周回したルートはGPSの軌跡を読むとちょうど20qであった。山の会の十方山の山域研究の一環(第5回)で今回歩いたが、短日のこの季節にはちょっと厳しいルートであったと思う。ちょっとしたトラブルが発生したら、確実にヘッドランプを使用することと間違いない。今回も歩いてみて、十方山の山塊の大きさ、その山容の多様さを改めて感じた。まだまだこの山域には踏査したい所が沢山残っている。

 

 

 

 

 

 

 

 

〈この日に軌跡〉

 

 

 

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