横川川右岸から直登 丸子の頭(1,236.3m)

広島県山県郡安芸太田町

2017年2月18日(土)  山の自由人のメンバー4人(門久が参加)

 

 

 

 

 

〈丸子の頭西尾根:山頂はあの杉の先〉

 

 

 

久し振りの山行である。

山の自由人のメンバーと共に、

メンバーのT氏が長い間暖めていた

横川川から丸子の頭への直登ルートに挑戦することとした。

 

《山行記録》

二軒小屋駐車場8:48・・・・8:51登山口(ワカン装着)9:03・・・・10:04河岸を離れ登行開始・・・・10:15尾根に乗る・・・・10:27休憩10:34・・・・11:48丸子頭(1,236.3m)11:58・・・・12:29 1152mピーク(昼食)12:45・・・・12:52ストックの先っぽ捜索開始・・・・13:02発見する・・・・13:06復帰・・・・13:38河岸に下る・・・・13:50登山口(ワカン外す)13:55・・・・14:00二軒小屋駐車場

〔総所要時間:5時間12分、昼食・休憩等:0時間58分、ロスタイム:0時間14分、正味所要時間:4時間00分、歩行距離:6.0q、累積標高差:±646m〕

 

 

 8:48 二軒小屋駐車場

  二軒小屋駐車場に車を置き、横川川を渡る内黒峠へと向かう県道の橋の袂からで入山した。横川(よこごう)川右岸を遡って行った。かつては道があったようであるが今は藪の中で、積雪したこの季節でないととても歩けない。直ぐに崩れ落ちた急斜面が待っていた、そんなところは高みを巻いた。丸子の頭の山から流れ落ちてくる枝沢も意外に深く難敵であった。何とか適地を探して渡渉した。枝沢の末端部の脇にはかつて棚田であったような階段状の耕作地跡があった。ここにも人々の生活があったのだ。右岸を1時間15分ほど遡った地点で、渓谷の地形が俄かに険阻になって来たので、遡行を諦めて尾根上に上がることとした。

 

 

 

 

 

〈二軒小屋駐車場〉

 

 

 

 

 

 

 

〈二軒小屋の橋の袂から足元を固めて入山〉

 

 

 

 

 

 

 

〈横川川の右岸を遡る〉

 

 

 

 

 

 

 

〈丸子の頭から流れ落ちる枝沢を幾つも渡る〉

 

 

 

 

 

 

 

〈急斜面は高巻いたり、岸辺を歩いたり・・・〉

 

 

 

 

 

 

 

〈かつては水田だったような開墾地跡を抜けて行く〉

 

 

 

10:04 横川川右岸到達点

  方向転換をした右岸到達点から直ぐ上の尾根までは標高差70〜80メートルの胸突きの急斜面であった。雪の中を這い上ると、遥か先に丸子の頭らしきピークが見え、振り返れば恐羅漢山から旧羅漢山への稜線部が見渡せた。丸子の頭までは緩急を繰り返すはっきりとした尾根筋が続き、ルートファインディングで迷うことはなかった。登り行く程に周囲の眺めも開けて行った。丸子の頭のピークから西に延びた山頂稜線部の西端部に到達する最後の斜面がやや厳しく、我慢しつつ岩稜地帯を抜けると間もなくその山頂稜線へと出た。そこから眺めた横川川の谷間の景観はこの日随一の絶景であった。その景色を眺めながら、なだらかな稜線部を進んで行くと直ぐに山頂点に到達出来た。登山口から3時間かかっていた。

 

 

 

 

 

〈雪は深く、地形は険阻になって河岸の遡行はここまでに・・・!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈一転して疎林の急斜面を登り行くことに・・・!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根上に出ると、遥か先に丸子の頭らしきピークが望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈振り向くと、横川川の谷間の向こうに旧羅漢山の尾根が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈たっぷりの雪に覆われた尾根筋を登って行く〉

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根筋から北を望めば、横川川の谷間、中山、深入山などが望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈雪庇を越える〉

 

 

 

 

 

 

 

〈登るに従って、恐羅漢山とその東斜面に広がるスキー場がよく見えてきた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈露岩地帯を抜けるともう山頂部も近い!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈なだらかな丸子の頭の山頂部の稜線に出る!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈横川川の谷の絶景:砥石郷山、聖山、高岳、臥龍山、深入山、彦八の頭などが望めた〉

 

 

 

11:48〜11:58 丸子の頭(1,236.3m)

  山頂部はやや冷たい風が吹いていたので先に進んでからランチタイムを取ることとなった。あるだろうと思っていた内黒峠方面への縦走路のトレースは全くなかった。天気も良くなってきていたので、縦走路の通る尾根筋を外すし心配はなく、真っ白な雪面を自由に歩いて丸子の頭から縦走路ルートを下って行った。長い下りが終わって登り返す小ピークが1152メートルピークで、ここで昼食を摂ってから、方向転換をして二軒小屋へ直接下ることとした。

 

 

 

 

 

〈丸子の頭の山頂部〉

 

 

 

 

 

 

 

〈丸子の頭から望む三ツ倉から十方山に続く稜線〉

 

 

 

 

 

 

 

〈丸子の頭山頂直下から内黒峠方面を望む〉

 

 

 

 

 

 

 

〈トレースのない内黒峠への縦走ルートを北へと進んだ〉

 

 

 

 

 

 

 

〈この先の小さなピークが1152mピーク〉

 

 

 

12:29〜12:45 1152mピーク

  15分程のランチタイムの間に身体が忽ち冷えてきたので、早々に下山の途に就いた。ブナ林の美しい1152mピークから雪の尾根を辿って二軒小屋へ直接下る計画であった。広い尾根を採って下って行く途中で進路をチェックすると、やや西にずれているようであったので、東方向に進路を修正した。出発して10分程の所で、私のストックの先端部がなくなっているのに気付き、引き返して捜索すると運良く見付けることが出来た。この間15分程、他のメンバーに迷惑をかけてしまった。下る程に、進路の尾根や谷間の様相は険しくなって行った。特に尾根の傾斜がきつくなって行くのは怖いほどであった。最後、半分ほどは尻セード気味に急斜面を下ると朝方通った横川川右岸のトレースに出合った。予定のルートよりまだ西に寄っていたが、まあそれは良きこととしよう。

 

 

 

 

 

〈ブナの樹が美しい1152mピークでランチタイム!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈昼食後、遥かに恐羅漢スキー場を望む尾根筋を下った〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈樹々の密度の濃い尾根筋は概して急傾斜地が多かった〉

 

 

 

 

 

 

〈下り行く程に恐羅漢スキー場のゲレンデが大きくなって行った〉

 

 

 

 

 

 

 

〈急斜面を下る!〉

 

 

 

14:00 二軒小屋駐車場

  河岸を歩くこと10分程で朝方入山した二軒小屋の橋詰に無事出ることが出来た。ワカンやスノーシューを外していると、直ぐ先にある道路管理事務所から人がやって来られて、我々が出て来た方に登山道があるのかと聞かれた。きっと変なところから登山者が出てきたので不審の思われたのであろう。ともかく、小さなトピックはあったものの5時間余の山行を無事に終えて二軒小屋に帰着できた。

 

 

 

 

 

〈二軒小屋に無事に帰還!〉

 

 

 

〔山行所感〕

  ほぼ2年振りの冬の西中国山地への山行であった。稜線部に上って感じるその独特の山の風情はまた良いものだ。特にこの日歩いたルート、山域はかつて前例を見聞したことにないところで、新鮮な感覚で歩くことが出来た。まだまだ西中国山地にも楽しい山域が残っていたようだ。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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