田代から藪尾根にチャレンジ 聖山(1,113.2m)・狼岩

広島県山県郡安芸太田町・北広島町

2017年4月16日(日)   山の自由人3名(門久が参加)

 

 

 

 

〈聖山の稜線から天杉山を望む〉

 

 

 

山の自由人で奥三段峡入口の田代から聖山に直登して、

狼岩を見てから薮の尾根を餅ノ木峠に下ろうという計画で出掛けた。

道のないところは当然に薮漕ぎとする計画であった。

さて、その結末は如何に・・・・!?

 

《山行記録》

 田代9;11・・・9:20登山口・・・・9:53休憩9:59・・・・10:21 独標(956m)・・・・10:32 965.6mピーク(4等三角点)10:36・・・・10:53笹小屋11:11・・・・11:13藪尾根取り付き・・・・11:48休憩11:52・・・・12;06林道出合12:13・・・・12:32展望所(昼食)13;01・・・・13;02聖山(1,113.2m)・・・・13;26十文字峠・・・・13:50狼岩14:08・・・・14:22十文字峠14:24・・・・15:03分岐(左林道を採る)・・・・15:06(引き返す)15:07・・・・15:10尾根道に入る・・・・15;19 921.2mピーク(三等三角点)15:20・・・・15:56車道出合・・・・16:00田代

〔総所要時間:6時間49分、昼食・休憩等:1時間30分、正味所要時間:5時間19分、歩行距離:9.8q、累積標高差:±944m〕

 

9:11 田代

 餅ノ木峠に車を配してから今回の山行のスタート地点の田代に向かった。田代の奥三段峡入口から笹小屋への尾根に取り付いた。約10分間急峻な斜面にジグザグを切って尾根上に出た。尾根に出ると、緩急を繰り返しながら笹小屋を目指した。常時左手にある砥石郷山の山容が綺麗であった。965.6mの三角点ピークまで約1時間半を要したが、ここまでは良く整備された道が続いていた。営林署が整備してくれていると聞いた。三角点ピークから先は笹の被さった踏み跡を辿った(整備された道が三角点ピークで90度右に曲がって続いていたが、どこへ出るのか不明)。踏み跡には目印のテープもあり、尾根筋もはっきりしていたので迷うことはなかった。三角点ピークから20分弱で笹小屋の鞍部に出た。田代からのこのルートは、奥三段峡を歩いての帰路に利用すると便利とのこと。

 

 

 

 

〈田代からスタート〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈笹小屋への急俊な尾根に取り付く〉

 

 

 

 

 

 

〈まだ花の少ない季節、タムシバの白い花が新鮮であった〉

 

 

 

 

 

 

 

〈急坂登りの間、直ぐ南側にある砥石郷山がずっと付き合ってくれた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈「火の用心」の札が導いてくれた〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈緩急を繰り返しながら登り行く〉

 

 

 

 

 

 

〈標高900m程でブナの樹が現れる〉

 

 

 

 

 

 

 

〈振り返ると彦八〜内黒山の尾根が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈下山時に辿る予定の田代へ下る尾根の先に深入山が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈965.6mピークの4等三角点〉

 

 

 

 

 

 

 

〈965.6mピークから先は笹が被さる踏み跡を辿った〉

 

 

 

 

 

 

 

〈ミズナラの林の先に聖山の稜線を仰ぐ〉

 

 

 

 

 

 

 

〈笹小屋の鞍部に出た〉

 

 

 

10:53〜11:11 笹小屋

  笹小屋で長い休憩を取ってから、その先は鞍部の一つ西側の尾根を採ることとした。鞍部から聖山々頂への直登ルートには目印のテープが沢山見えたが、西側の尾根は新たなトライアル・ルートでテープの類も踏み跡も一切なかった。取り付き直後から濃い笹薮が現れた。雪に押し付けられて下向きとなったままの笹を掻き分けて登るのは思った以上に大変であった。しかもこのルートにはどこまでもその笹薮が続いていた。登り始めて約1時間の標高1、030メートル地点で地図に載っていない林道に出合った。しばしその道を山頂方向に辿ってから雪渓に出て、その雪渓を登ると稜線上に出ることが出来た。山頂から南に延びる稜線で、そこも濃い笹の薮に覆われており、この日一番の厳しい薮漕ぎとなった。

 

 

 

 

 

〈笹小屋を通る中の甲林道〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈笹小屋の鞍部の一つ西側の尾根に取り付く〉

 

 

 

 

 

 

〈直ぐに濃い笹のブッシュに捕まった!〉

 

 

 

 

 

 

 

〈純正の薮漕ぎが続いた〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈登ること約1時間で地図にない林道に出合った〉

 

 

 

 

 

 

〈山頂間近の雪渓を登り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

〈この雪渓を登り切ると尾根筋に到達する〉

 

 

 

 

 

 

 

〈聖山山頂から南に延びる尾根は落葉松の林〉

 

 

 

 

 

 

 

〈尾根筋に上って南を望めば恐羅漢山を遥拝出来た〉

 

 

 

 

 

 

 

〈聖山山頂へと続く尾根筋も濃い笹薮に覆われていた〉

 

 

 

12:32〜13:01 展望所

  田代から3時間20分で山頂間近の展望所に出ることができた。日当たりの良い岩の上に陣取ってランチタイムとした。展望所とは言え、あまり良い眺望はなかった。この少し先まで行けば、つい先ほど見た恐羅漢山などの景観が得られるが、樹々が繁ってくると大薮漕ぎとなるのであまり一般向けではないだろう。30分ほどのランチタイムを終えてから、山頂を経て十文字峠へと下った。沿道の落葉松林や残雪が綺麗であった。十文字峠からは再び正面の笹の尾根に取り付いて狼岩を目指した。標高差100メートルに満たない上りであったが、ここの笹薮も案外にきついものであった。

 

 

 

 

 

〈やっと展望所に到着、ここでランチタイム〉

 

 

 

 

 

 

 

〈聖山々頂で数人のグループが昼食中であった〉

 

 

 

 

 

 

 

〈聖山の3等三角点〉

 

 

 

 

 

 

 

〈聖山山頂部の落葉松林〉

 

 

 

 

 

 

 

〈樹間に聖湖が望めた〉

 

 

 

 

 

 

 

〈十文字峠への下山道にもまだ残雪があった〉

 

 

 

 

 

 

 

〈落葉松林を下り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

〈十文字峠へ下る、ここから正面の笹尾根を狼岩に向かった〉

 

 

 

 

 

 

 

〈狼岩への上りも濃い笹のブッシュ〉

 

 

 

 

 

 

 

〈振り返ると聖山の稜線が見えた!〉

 

 

 

13:50〜14:08 狼岩

  狼岩は十文字峠のすぐ東側のピーク上にある巨岩である。峠から直ぐのところにあるのに、今回が初めてのご対面であった。ここの狼は奥三段峡のお岩淵の哀話に登場するそれではなかろうか?一見の価値のある岩である。ここで午後2時を回ったので、まだ笹薮が続く尾根筋を辿ることはもう無理と判断して断念し、再度十文字峠へと下り、峠から延びるひろしま恐羅漢トレランに利用された林道を下ることとした。林道は比較的良く整備されていたが40分程進んだところで餅ノ木の集落方向に下って行っている感じになったので、そこからは尾根上の営林署の登山道を採った。その道はひたすら尾根筋を従順に辿って、最後にはとんでもない急坂となって田代の尾根の先端部に下った。

 

 

 

 

 

〈狼岩、稜線直下にある巨大な岩である〉

 

 

 

 

 

 

 

〈大きなクラックが目立ちます〉

 

 

 

 

 

 

 

〈再び笹を漕いで十文字峠へと下った〉

 

 

 

 

 

 

 

〈峠からトレランに使われた林道に入る〉

 

 

 

 

 

 

 

〈良く整備された林道を下り行く〉

 

 

 

 

 

 

 

〈林道歩くこと40分で、尾根道に入ると直ぐに921.0mの3等三角点に出合った〉

 

 

 



 

 

 

 

 

 

〈尾根筋に拓かれた道を辿る〉

 

 

16:00 田代

  当初計画では餅ノ木峠へ下山する予定であったが、途中から尾根ルートを採り素直にその営林署ルートを辿って行くと田代に出た。結果論ながらもこの日のこの山域を見事に周回することとなった。これもまた薮山歩きの醍醐味のひとつであろうかと思う。

 



 

 

 

 

 

 

〈最終盤は滑り落ちそうな超急坂続き〉

 

 



 

 

 

 

 

 

〈最後は崖を下るようにして林道に出た!〉

 

 

 

 

 

 

〈車を置いた田代は数分の所〉

 

 

 

〔山行所感〕

  聖山の山頂部の笹薮はなかなか強かであったが、それを漕いで登るのは基本的には面白いことで、決して嫌なことではなかった。若葉が芽生える前のこの時期は、薮の中でも木間越しに眺望が得られて解放感を感じることが出来た。今回は初めて入った山域で早春の薮漕ぎの醍醐味を存分に味わえた山行であった。

 

 

 

 

 

 

 

〈この日の軌跡〉

 

 

 

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